海外不動産

海外不動産は実物不動産は投資対象とせず、上場不動産であるREITを投資対象としています。SWFが債券から資金シフトして現在の海外不動産市場は全般に高値圏にあると判断しており、現在は非保有としています。日本のREIT市場はスポンサーの不動産会社と親子上場の形態になっており、REITは不動産を投資信託の箱に入れ込みレバレッジをかけた作りになっていますが、海外は国によって市場構造が異なり、米国のように不動産の開発運営会社を子会社としてREITにぶら下げる形で実質的に不動産会社がREITと呼ばれる形態も多く存在します。日本に比べてさらに株式市場の影響を強く受ける要素もありますね。

実物不動産は税法会計の塊とも呼ばれ、かつ制度変更や行政の態度が強く価格に影響を与える個別性が非常に強い市場です。価格情報だけでなく賃貸借属性など情報の非対称性が根強く存在しており、日本の不動産を分析するのにも大変手間と時間がかかり、それが不動産会社の手厚い手数料率を支えています。海外市場でも米国や英国など相対的に透明性が高い市場もありますが、個別不動産を日本から分析し現地のスペシャリストと同等の投資判断をするのは難易度が高いものと考えています。将来居住用不動産投資をする可能性はありますが、投資対象としては上場不動産のみと考えています。